• 日にち:2024年2月13日(火)
  • 時間 :9時00分
  • 部署 :羽咋市役所 市長, 副市長, 総務課, 環境安全課
  • 参加者:岸市長, 川口副市長, 山本総務部長, 保志場総務課参事,  山本課長(環境安全課)
  • ヒアリング事項
    1. 羽咋市役所の歴史と震災対応状況

      • 歴史と現状について
        • 昭和57年竣工
        • 昔は学校があったところに市役所を建てた
        • その名残で市役所の隣に体育館が残っており、備蓄倉庫として使用
        • 来年度予算を確保できれば大規模改修をして外壁等もチェックする予定だった
          • 現在は震災を受け白紙になっている
      • 震災対応
        • 今回の地震においても備蓄していたものをすぐに配布し、県外の市町村からの支援物資を備蓄し、市民に配布していた
        • 羽咋市役所は被災直後もトイレが使えたため、1,000人近くの方が市役所内に泊まった
        • 昨年(2023年1月2月)に、水道管の凍結で断水した事例があり、その際に断水対応を職員が経験しており、その経験が今回の対応に活かされた
    2. 羽咋市役所建物の被害

      羽咋市役所は地盤の良いところ

      • 建物:問題ない
      • 内外装:
        • 外壁のタイルにクラック及び剥離
        • 室内の開口部上の石膏ボードにクラック
        • 家具の転倒はなかった
    3. 羽咋市役所のライフライン

      上水とトイレがキーになった

      • 被災直後

        • 電気は来たが、水が止まった
        • しかし、融雪用の井戸水をタンクに貯めており、トイレに使った
          • もともと羽咋市役所は融雪水(井戸水)をトイレ用に使っていた
          • 特に夏だと融雪の水だけでは足りないため(河又メモ:融雪に多くの井戸水が必要となり、元の井戸水だけでは不足するため)、新たに井戸を掘っていた
          • 新しい井戸の水は水質的に飲料用にできず。トイレ用として使用

        このような背景から被災直後からトイレなど排水をすることができ、避難所として使用した

      • 水の復旧

        • 水は2~3週間で復旧
          • 市役所エリアは北側の大川から上水をもらっていたが、震災直後は断水したが比較的近いため、比較的早く復旧した
          • 市役所は漏水箇所の確認に時間がかかったが、業者さんと資材を早めに手配できたため、比較的短期間に修復ができた
            • 余った資材は、七尾市に送った
            • 市内の業者さんが手一杯の場合は,被害の少ない市外の業者さんに依頼することになるが,過去に支払いでトラブルがあり,以後一見さんお断りの業者さんもあると聞く。
            • 過去の凍結による断水被害の経験が活かされた部分はある。
          • 個別建物の取付部の復旧はこれから。また、下水については、今後流れが悪くなる箇所が出てくる可能性あり
          • 感想としては汚水は戻せないため、浄化槽がないとどうしようもない
    4. 被災時の支援物資等

      • 体育館を備蓄倉庫として物資の配布を行ったが、最もトイレと薬がなくなった
      • 最も必要だと感じたものは、水+トイレ+ブルーシート
      • 最初は市の職員が届けていたが、通水するにつれ市民が個人で取りに来る形となった
      • 羽咋市は道が大丈夫であったため、物資は問題なく届いた
    5. 国の助成の判断基準

      • 国の助成は震度に応じて内容が変わる
      • 今回は震度6を境に助成が大きく変わる
      • 今回は,K-NET羽咋で観測された地震動を元に羽咋市は震度5強と判定されたが,観測点は地盤が堅牢なところである。
      • 特に内潟の部分は軟弱地盤のため、被害が大きくなるため被害は震度5強ではなく、もっと強かったと考えられる。防災クロスビューの面的推定震度分布では震度6以上と推定されている地域もある。

      →市役所に上がってくる被害報告はかなり多くあり、国の助成の判断は観測点ではなくエリアでみるべきではないのか

    6. K-NET羽咋について

      • 正面に向かって右側の地面が陥没しており,そちらに0.9度傾いている。
        • K-NETの部署に確認
        • 今後,経年や陥没の是正に伴って傾きが変化した際は,羽咋市から防災科研に連絡して頂く
      • 羽咋市には気象庁の観測点もある。羽咋市の震度が発表される際は,気象庁の観測点での震度のみが発表される。両観測点で地盤が異なるので(気象庁はより強固),両観測点の震度が異なるのではないか。
        • 気象庁にK-NETで観測された地震動の情報提供はしていると思われるが,どちらの観測結果からどのように羽咋市の震度を求めて発表しているかは不明。